

園長コラム

日々の母子歌留多遊びで“子育て力”がアップ ! この実践で貴方も“子育て名人”に変身です !
先日、来春一月開催の「第6回いずみ杯歌留多大会」参加の申込が締め切られた。本園の園児と小学育みクラスは全員参加必須で、ナーサリー2園は4割前後の参加率である。コロナ禍で全国大会が取り止めとなり、その同年から本学園関連の催事「いずみ杯」として再出発し、通年今年で34年を数える。これだけ歴史が重なり長くなると、様々な事柄から教訓めいたことも浮かび上がってくる。
大会当初は本園からの参加者で極めて少数、しかも勝負では殆ど歯が立たなかった。反省し3回目からは当年の年長児を3年続けて「諺」と「俳句」に全員参加させた。当然情熱が注がれ、その甲斐あってか入賞者も出るようになった。スタッフも自信を深め、園内での取り組みも工夫改善が進み、活気帯びて他の学年からも年々参加者が増えてきた。それでも「歌留多が得意な子はいいが、不得手な子は可哀想」との声も時々耳に入ってきたが、子どもの良き成長から参加を優先し、躊躇するどころか、寧ろこんな声が出るようでは親に期待するのは限られると考え、園内での取り組みを一層深める契機となった。16回目から年中園児を3年連続で「俳句」で全員参加させた。これにより参加を心配する声は殆ど聞かれず、他学年園児や小学育みクラスからも年々参加者が増えて入賞者も増えてきた。この経緯から大会参加は本園では毎年の子どもを育てる手立てとしての恒例催事となったのである。振り返ると2度の全員参加が良き契機になったと考える。10回目くらいからは小学育み教室の大半の参加が、また、この10年は全員参加が当然となったのである。参加するから練習する。練習するから得意になり好きになって楽しくなる。この好循環が肝心なのである。
コロナ禍で上部団体は開催を取り止めたが、私は開催意義を大切にして続けてきた。コロナ前でも会を30余年見てきたので、取り止めのデメリットが大きいと考えた。大会がないと歌留多に取り組む意味も目標もボンヤリし全てに前向きさが欠けてくる。目標の有無によって日々の取り組みにも影響が出る。私は何事も熱が入り夢中になることが大切と考える。歌留多でのこの良さは園卒業後、また成人での人生の向かい方全般にも関係すると子ども達の成長から学んだと認識している。だからこそご縁があり入園した子ども達全員の心身健やかな成長を確実に図る上で歌留多大会は必要であり、よって「いずみ杯」の名称で継続し小学育みと東京いずみには全員参加をお願いしているのである。ナーサリーの2園も年々参加者が増えてきて喜ばしいが、本園が以前歩んできた道とも重なり、保護者各位の内心も多少なり理解できるだけに、母子が夢中になって取り組む効果を考えると、4割前後の参加率は正直物足りなさも感じるのである。
いずみの子の参加は必須としたが、それでも年少では向かう姿勢として喜ばしい。大会には勝敗が付きまとうので親の心情を察すると参加は兎も角立派である。30年前の年長児の全員参加を図った折、一保護者から「負ける子が可哀そう」の声に正直当時は戸惑ったが、同時期に泣いたり笑ったりして歌留多に興じる我が子の様子から参加を決断したのが思い出される。負けて泣いて可哀想だが、よく頑張った。取れる札が増えて面白くなった。褒められ嬉しく自信もついた。この繰り返しが大切なのである。努力しても上手く行く時ばかりでなく、頑張ってもダメな時がある。これも人生にはつき物でよくある体験。これが幼い時に経験できるのは貴重で、そこに母子でのやり取りがあれば、母に我が子の成長が確実に伝わるので尚更である。
歌留多の効能は先に配布の印刷物にも記載した通りであり、今日での脳科学でも証明されている。子どもにとっては知識の獲得と同時に、成長の過程でも様々効能が表われ温故知新の境地に触れることも多々あり、成人後の楽しみも大きい。また、母子での歌留多遊びは親にとっても好影響ばかりで、子育てに対する見識や姿勢の変化、向上も期待できて、何より母子が仲良くなり親子を結ぶ糸も強くなって楽しみなのである。「子育て」とは「子供の脳育て」ともいえるので、幼児期に出合う様々な体験や活動を通して、脳がどう育つのか心得てことに当たれば、愛情100%の大切な我が子故、母親の「子育て名人」は約束されていると言える。よって、母子歌留多だけでも子育て力はつくと確信する。就学前に子育て力が向上できると、小学校での過ごし方でも、また将来にわたって我が子の後伸びが期待できる秘訣のようなものが獲得となる。最初は母親が寄り沿い一緒に遊ぶことが不可欠だが、親は潜在意識の中に子育ての目標が必ず存在するので、あとは実行あるのみ。笑顔で沢山遊べれば好循環となる。これから母子で毎日歌留多を取り組んでみて下さい。我が子の成長ぶりが肌で感じられ、歌留多一つでも母子での一生の思い出・絆が宿ることが実感される。幼児は繰り返しが得意だ。煽てて繰り返し行えば、必ず心に火が付く。歌留多遊びでも子育て名人への変身は可能である。母が子育て力を付けておくと、進学で水の流れと同様の逓減が少ない現実・結果もお伝えする。
2025年12月号
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